すっかり紅葉も終わり、いよいよ寒い冬の到来です。
よく「この人とは価値観が合う、あの人とは価値観が全く合わない。」という言い方をすることがあります。
冷静に考えてみると価値観が合う人というのは、単に自分が興味のある人。価値観が合わない人は自分にとって都合の悪い人を言っているのかもしれません。
一つの話題だけで盛り上がると「この人とは価値観が合う」と思ったり、趣味や食べ物、考え方が同じようであったとしても少し嫌なことを言われると「あの人とは合わない」と線引きをしてしまう人もいます。
これは「自分」が主体で感情が前に出てしまうことが大きな一因かもしれません。
人は感情に振り回されやすいものですが、「自分」を少し脇において客観的に考えられるようになると自分の感情に振り回されなくなります。
東洋医学には五臓(肝心脾肺腎)が重要視されていますが、それぞれに感情(怒喜思悲恐)が密接に絡んでおり、病気や不定愁訴の原因になることが少なくありません。しかも感情は一瞬で周りの人達にも波及してしまいます。笑いや喜びなどプラスの感情ならいいですが、怒りやいらいらなどは周りの人達の気持ちも悪化させてしまいます。
「相手」を主体に考えると価値観も違った捉え方をすることができます。価値の捉え方は違って当たり前です。相手の価値に対して反発するのではなく、受け入れること。この歳になってそういうことがようやくわかるようになってきた気がします。